今更改めて言うまでもないかとは思いますが、バスケットボールは5人1チームの競技です。
そしてそのポジションは、基本的に次のような分け方をします。
1番=ポイントガード
2番=シューティングガード
3番=スモールフォワード
4番=パワーフォワード
5番=センター
これらは絶対にこの通りのポジションにしなければならない訳ではないですが、例えば5人全員がセンターの役割をするチームでは勝てないでしょう。
大事なのは、チームのバランスです。
各選手が各ポジションの役割を充分に担うことが出来れば、自ずとチームの実力も増すハズです。
そして今回は、ポジションの一つであるセンターを解説させて頂きます。
センターってどんなポジション?
初めに、センターがどのようなポジションかを解説させて頂きます。
多くの場合、センターはゴールの近くでプレーすることになります。
ゴール下で点を取る役割や相手の攻撃を防ぐのは勿論ですが、それと同等以上に大事なのはリバウンドです。
リバウンドを多く取ることが出来れば、こちらの攻撃チャンスが増え、反対に相手の攻撃チャンスを減らすことが出来ます。
それでは、センターに必要な要素とは一体どのようなモノでしょうか。
大まかに解説すると、一つはゴール下の激しい攻防で負けない体の強さです。
上半身の力も必要ですが、下半身を鍛えることで安定感は更に増します。
そして、身長が高ければそれだけでゴール下の戦いで有利になるので、最も背の高い選手がセンターを務めるチームが多いです。
強靭な肉体を手に入れることが求められるセンターですが、忘れてはならないのは何があっても退かない鋼の精神を持つことでしょう。
何が何でもリングにボールを捻じ込む、絶対にシュートを撃たせない、リバウンドを死にもの狂いでもぎ取る。
いくら肉体を鍛え上げても、気持ちで負けていればその力を十全には発揮出来ないでしょう。
センターは攻撃の起点
次にセンターが実際にどのような動きをするのかを解説したいと思います。
センターと聞くと、どうしてもパワープレーの印象が強いと思いますが、それだけではありません。
まず大事な役割として、パスワークの基点になることが挙げられます。
ゴール下の近くで待ち構えているセンターにパスが通ると、相手ディフェンスは距離を詰めて止めようと動くでしょう。
そうすると今度は外の守りが薄くなり、パスを返すことで落ち着いてシュートを撃つことが出来ます。
逆に、このパターンでの得点が続くと、相手は外を警戒するようになります。
味方がセンターにパスしても接近せず、シューターに意識を向けるでしょう。
そうなれば、今度はセンターがそのままシュートを決めれば良いのです。
ただし、この戦法を機能させるには、シューターとセンターがそれぞれ高い得点力を持っていなければなりません。
シューターに意識を向けたくても、シュート成功率が低ければ、大した脅威だとは認識させないでしょう。
同時に、センターが直接ゴールを狙っても勝てる気配がなければ、相手は敢えてセンターに撃たせようと考えるハズです。
要するに、各ポジションの練度を磨くことで良いリズムが生まれ、相手ディフェンスを崩し易くなるのです。
得点に関してはスクリーンを使った他のポジションとの連携など、覚えることは数多いです。
しかし、上記のような基本を押さえていなければ発展しようがないので、センターを目指している人はこの大前提をしっかり守りましょう。
更に解説させて頂けるなら、やはりリバウンドの重要性です。
前述のように、リバウンドをいかに取れるかで試合の流れは、大きく変わると言っても過言ではありません。
無論、パワーフォワードを始めとした他の選手たちもリバウンドを取りに行きますが、やはりリバウンドに強いセンターがいるといないでは、天と地ほどの差があります。
それはリバウンドを取るにはゴール下のパワー勝負に勝つ必要があるからですが、パワーがあれば必ず勝てるかと言えばそうとも限りません。
大事なのは、外れたボールがどこに落ちて来るか予測することでしょう。
この予測は経験によるところが大きく、シュートしたボールの軌道や角度、リングのどこに当たるかなどの情報を基に、瞬時に判断することが求められます。
そうして予測した地点にいち早く辿り着けるように、体を張って戦うのです。
最後に解説をまとめると、センターには強靭な肉体に加えて、攻守において咄嗟の状況判断が出来るクレバーさも必要だと言えます。