バスケットボール経験者の中には、将来ミニバスのコーチや監督をしたいと考えている方もいるかと思います。
もしこの記事を読んでいる貴方がそうなのなら、その前にミニバスとバスケットボールの違いを把握出来ているか確認してみましょう。
ルールに若干の違いがあることはもちろんですが、指導対象が子供であることも忘れてはいけません。
ミニバスとはいわばチームスポーツ入門のようなスポーツであり、今後どのような道に進むにしろ、決して嫌いにさせてはいけないモノです。
シュートがどれだけ入らなくても、ドリブルが上手くなくても、パスの判断が悪くても、頭ごなしに否定してはいけません。
辛抱強く、それでいて甘やかすことなく、どうすれば上達するかを考えられる指導者を目指して下さい。
ミニバスとバスケットボールの違いとは?
それではまず、ミニバスとバスケットボールの違いについておさらいします。
大きな違いとして、3Pシュートがないことが挙げられます。
どれだけ離れた場所からシュートを決めようが2点しか入らないので、作戦を立てる上でこのことはしっかり頭に入れておきましょう。
次に、バックパスがないことが相違点として挙げられます。
これも戦略上大きな違いになるので、決して忘れないようにして下さい。
更に、バックコートからのスローインは審判がボールを触る必要がなく、そのまま選手がプレーを再開出来ることです。
これをしっかり覚えていないと、思わぬ奇襲を受けることになりかねませんので、指導するときは子供たちにそのことを理解させられるような練習を繰り返しましょう。
最後に、ミニバスでは一試合に最低10人は出場させなければならず、しかも1人1クォーターは出なければなりません。
つまり言い換えれば、ミニバスにおいては1チーム10人と考えるべきです。
何より楽しく、そして基本をコツコツと
ミニバスの指導者になりたいと考えている方は、相手が子供だと言うことを常に頭に置いておく必要があります。
冒頭でも述べましたが、何より重要なのはその子供がミニバスを楽しむことです。
それが出来なければ、どれほど高度な練習方法を提供しても上達しませんし、長続きしないでしょう。
ではどうすれば子供たちに楽しく練習させることが出来るかですが、今回はドリブルを例に挙げてお教えします。
ドリブルの基本は、ボールを強くつく、顔を上げる、上体を起こして胸を張る、などですが、その全てを一度に教えようとしても子供たちには難しい場合が多いです。
それゆえ、一つ一つゆっくりと教えていきましょう。
正しい姿勢でドリブル出来るようになったら、ボールを見ずに顔を上げさせる。
ボールを見ずにドリブル出来るようになったら、徐々にボールをつく強さを強くさせる。
このように、一つ出来たら次の課題を与えるようにすると、子供たちは自分が上達している実感を持つことが出来、そうなればもっと練習してもっと上手くなりたいと考えるようになります。
ここで大事なのは、出来なくても無暗に叱らず、むしろ出来なくて当たり前だと言うくらいに考えておきましょう。
そして出来たときは、しっかりと褒めてあげて下さい。
子供たちはそのような成功体験を多く積むことで自信を持ち、その自信はミニバスに限らず、様々な分野で役立ちます。
片手でのドリブルをマスター出来たら、今度は逆の手でのドリブルを練習させましょう。
早いうちから左右両手で同じようにドリブルを出来れば、そこから更に高度なテクニックを身に付けることも可能です。
しかし、子供たちをやる気にさせるにはもっと簡単な方法があります。
それは「両手で同じようにドリブル出来た方が格好良い」と教えることです。
子供たちにとって、「格好良い」ことは大きな意味を持ちますので、これは馬鹿にならない効果があります。
子供は自分が出来ることよりも少し難しいことに挑戦すると伸びやすく、何より楽しいと感じやすいのです。
そのように子供たちのやる気を上手に引き出すことが出来れば、楽しく、強いミニバスチームを育成することも出来るでしょう。