バスケットボールにおいてドリブルは、最も基本的なプレーの一つとして挙げられます。
しかしながら、そこに様々なテクニックを加えることで幅広い活躍が出来る、奥の深いプレーでもあります。
基本的には強く、素早く、小さくつくのが良いとされているドリブルですが、そこに緩急を付けるとそれだけで大きな武器になります。
そこで今回は、バスケットボール選手の多くが使う、ヘジテーションドリブルについて話させて頂きます。
目次
緊張の中でリラックスを
バスケットボールの試合は秒単位、もしくはそれ以下の時間でも状況が変わるスポーツです。
それゆえ一瞬たりとも気を緩めることが出来ず、クロスゲームになればなるほど緊張感は増していきます。
ですが、今回取り上げるヘジテーションドリブルは、そのようなバスケットボールの試合の中にあって、リラックスすることが必要です。
ヘジテーションドリブルを簡単に説明すると、ドリブルスピードに緩急を付けて、一瞬止まるようなふりをして、ディフェンスを翻弄するテクニックです。
ここで重要なのは、ドリブルのスピードはトップスピードも大事ですが、ミニマムスピードを磨くのを忘れないことです。
緩急を付けるにはトップスピードとミニマムスピードの差が大きければ大きいほど良いので、トップスピードで劣る選手でもミニマムスピードを極めれば、相手の体感速度は実際とは比べものにならないほどになります。
そして止まったふりをすると言うことですが、これがヘジテーションドリブルの肝とも言えます。
単に緩急を付けるだけではなく、本当に止まってリラックスしているように思わせることで、相手の集中力をほんの一瞬だけ途切れさせるのです。
そしてその一瞬で一気に加速して抜き去るのが、このドリブルの基本でありコツでもあります。
緩急を付ける為の練習方法とは
ドリブルでディフェンスを抜く際に緩急を付けるのが効果的なことは上記の通りですが、それを身に付ける為にどのようなことを意識すれば良いかをお教えします。
まず、これはドリブルの基礎ですが、姿勢を低く保ちます。
そして実際にヘジテーションドリブルを練習するときは、止まったふりをするときに一瞬姿勢を高くして、リラックスするようにして下さい。
これによって相手は本当にパスやシュートをしようとしているように感じ、更に抜きやすくなります。
しかしこれが思いのほか難しく、姿勢を低くして集中することを推奨されているバスケットボールの試合中に、その真逆とも言える高い姿勢でリラックスすると言うのは中々勇気が要ります。
実際問題として、この状態は非常に危ないので、リアリティは出しつつも時間にしたらほんの一瞬にとどめましょう。
そしてもう一つ、緩急を付けるコツとしてドリブルの高さを変えると言う方法があります。
少し考えればわかりますが、つく強さが同じでも高さが変わればテンポも変わります。
練習では数回ずつ高いドリブルと低いドリブルを繰り返す方法が効果的だと思われます。
ヘジテーションドリブルにこれを取り入れると、もう一段階上の緩急を付けることが出来るでしょう。
そして最後に、ヘジテーションドリブルとクロスオーバーを組み合わせることで、突破力は格段に増します。
どちらか一つを身に付けるだけでも大変なので、これは上級者向けのプレーと言えるでしょう。
ですが、NBAのスター選手の多くが使っていることからもわかる通り、その有用性は間違いありません。
そしてそれが出来て初めて、ヘジテーションドリブルは完成すると言えるかもしれません。