バスケットボールの基本的なプレーは、パス、ドリブル、シュートに分けられます。
これらにテクニックを加えることで様々なプレーが可能なのですが、どこまでいってもこの三つが根底にあります。
オフェンスの際にはこれらを効果的に使い分けることで相手ディフェンスを突破する必要があるのですが、今回はドリブルによってディフェンスを抜くコツについて話したいと思います。
利き手に頼らないことが大事
人間には利き手があり、箸を持ったり字を書いたり、何事もそちらの手で行う方が容易く出来ます。
これはバスケットボールにおいても例外ではなく、ドリブルをつく手は利き手の方がボールをコントロールしやすいです。
しかしながら、利き手でしかドリブルが出来なければ、ディフェンスを抜くのは一気に難しくなります。
何故なら、ドライブを仕掛けてくる動きが限定され、先を読まれやすいからです。
つまり、ドリブルで相手を抜く為のコツ……と言うよりは、前提条件として両手のどちらでも同じようにドリブルが出来るように練習しましょう。
しかし、これを身に付けるには反復練習が必要で、一朝一夕で身に付くモノではありません。
ですが、両手のハンドリング技術を磨くのはバスケットボールにおいて必要不可欠なので、是非練習してみて下さい。
時間があれば、食事をする際に逆の手で箸を持ったり、字を書いてみるのもハンドリングのトレーニングになります。
緩急を付けよう
両手どちらでも自在にドリブルが出来るようになり、ルックアップや強くドリブルをつくことなどの基本も身に付けたら、次はいよいよ実戦的なコツです。
バスケットボールの試合で、ドリブルでディフェンスを抜くことを考えたとき、真っ先に思い付くのはいかに速いドリブルを行うかだと思います。
勿論これは大事なことで、ハイレベルなドリブラーの中には凄まじいスピードを誇る選手も多くいます。
ではそのような敏捷性がない選手はドリブルで抜けないかと言えば、そうとも限りません。
人間の目は、同じ速度で動く物を見続けていると、いずれ慣れます。
野球のバッティング練習で、次の対戦相手のピッチャーが剛速球を投げてくる対策として、マウンドからかなり前に出したマシーンを使うことがあります。
これは、選手たちの目に速い球を慣れさせる為の練習と言う訳です。
つまり何が言いたいかと言うと、どれだけトップスピードが速かろうが、それだけでは通用しないと言うことです。
そこで話は戻るのですが、トップスピードで劣る選手はミニマムスピードを極めましょう。
例えば、トップスピードが100でミニマムスピードが70の選手と、トップスピードが80でミニマムスピードが40の選手がいたとします。
この場合、単純に平面の勝負をさせれば前者が勝つ確率が高いです。
ところが、ここに緩急を入れるとその勝率は全く別物になります。
繰り返しますが、人間の目は速度に慣れます。
そこでドリブルを仕掛けるときに緩急を付けて目を慣れさせないようにするのですが、その速度差が大きければ大きいほど効果は上がります。
先ほどの例で言えば、前者は速度差30に対して後者は速度差40です。
そうなると、本来80の速度が体感では更に速く感じ、容易に相手を抜き去ることも出来るのです。
トップスピードを高めるのは大事ですが、それと同じくらいミニマムスピードを極めるのも重要であり、急激な緩急を付けるのがドリブルでディフェンスを抜くコツだと言えます。